翻訳者のご了解を得て、17歳のインドの少女の手紙を紹介します。
 13歳のシャーロッテ・アルデブロンさんのメッセージもそうでしたが、若い
方の率直なメッセージには強さがあります。



(以下転載、転送される場合は末尾クレジットまで一切編集しないで下さい)

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ヴァーナの手紙

以下は、チェンナイ(インド)の少女ヴァーナさん(17歳。父はジャーナリスト
で平和活動家のシュリ・ラーマンさん。)が、戦争支持者のメールに対して反論
した手紙です。
(訳 大庭里美、西名みずほ)

 私はあなたの意見には絶対に賛成できません。執務室にいるそれほど「男前」
でもない人(ジョージ・ブッシュのこと−訳注)がどんな「自由」や「解放」を
私たち人間にもたらそうとしているのかわかりません。強制的な体制の転換は民
主主義ではありません。戦争は非人道的で、今回の場合、大衆の意見に反してい
るのだから違法です。私は、たいして「男前」でもない人による長年の経済制裁
のおかげで、すでに何千もの人が亡くなっている国を襲う戦争が、爆弾によっ
て、命を奪って、取り返しのつかない環境破壊をして、道徳的ダメージ、精神的
ダメージによって、歴史上このような重要な国を破壊して(どれほど長い間、
人々は歴史の本で、チグリス・ユーフラテス川、バビロン、バグダッドについて
学んできたことか…)、どうやって解放をもたらそうというのかわかりません。
 アメリカは、征服と殺戮(アメリカを建設するために赤い先住民族を駆逐し、
原爆で日本の子達に永遠に消えない傷を負わせた)を行ったこの200年より前
には、その名は歴史をもたない若い国です。そして、その征服と殺戮は「イラク
国民の解放」という名目に覆い隠されて、今も続いているのです。戦争が表向き
にはテロとの闘いを主張しながら、精密爆弾が極めて不正確なために病院や市場
を破壊し、市民を殺すとは、なんと大きな皮肉、そしてなんという大きな精神や
道徳の喪失でしょう。私は、タカ派だけによって「よし」とされる戦争はテロだ
と思います。私は、平和・発展・正義・公平を約束してくれるような、いい男が
いないと思うと、とても悲しいです。ホワイトハウスにもブッシュ政権にも、す
ばらしく勇気のある人はどこにもいないでしょう。戦争をするなんて、臆病で精
神がどうかしているからです。
 私も眠りたいけれども、それはあなたの眠りとは違っています。あなたは多
分、内なる平穏が外界からあなたを隔絶してくれると感じているのでしょうけれ
ども、それは悲しいことだと思います。私にとっては、安心して眠るためには、
人間の命を集め、人間の死体の上に富を築き上げるブッシュのような人間と同じ
世界に住んでいることを、恥ずかしく思う感情をなくさなければなりません。
 そう、サダム・フセインは人々の命を奪いました。皮肉にもこの戦争は、国の
ために立ち上がる根性を持った彼を、国民のヒーローにしてしまおうとしていま
す。この戦争は、言わせてもらうと何百万人以上の新たなテロリストを生むでし
ょうし、それが事実です。また、今豪華な家に座って世界統治の計画に没頭して
いるまさにその人たちは、湾岸戦争の時におびえて戦うことができなかった人た
ちだったということも事実です。
 真実は、ジョージ・ブッシュは、ペルシャ湾を破壊するという叶わなかった父
の夢のため、彼の国を戦争に導いてしまったことです。彼は、サダムが父を殺し
たと思っており、それゆえに自分がより多くのイラクの子どもや女性や男性を殺
すのは当然だと思っています。ブッシュは世界支配と石油を求めているというの
が真実で、アル・カイーダとイラクの間になんのつながりもありません。現実に
は、多くの人々が死んで行っており、あなたにできるのはせいぜい人類をここま
で引っ張ってきたこれらの指導者を恥じることです。

 私の国ではファシストが権力を握っています。だけど、ファシストさえ基本的
に人間で、何百万人もの国民は、どれほど豊富な資金が溢れた国であろうと人に
国外退去せよと命令する権利はないと思っています。
 FOXニュースやCNNとBBCしか見ていなかったら、エンベッド取材のジ
ャーナリストたちが報告する輝かしい未来のほかにはほとんど何もわからないで
しょうね。メディアから得られるものは戦争の一方的な報道だけです。別のメデ
ィアを読んでみれば、あなたに伝わっているのは連合軍に都合がよいことだけだ
ということがわかるでしょう。
 私の国では実際多くの反戦抗議行動が行なわれており、毎日何千人が参加して
います。参加者たちは、大量殺人を間違った行為だと感じ、抗議しているのはイ
スラム教徒だけではなく(そしてイスラム教徒やその支持者たちがすべて自動的
にテロリストというわけではありません)、おびただしいインドのヒンドゥー教
徒も参加しています。私は定期的にそういった抗議行動に参加しているのでこの
ことを知っていますが、BBCはそれを散発的なインドの宗教団体の抗議とし
て、小さく扱うにすぎません。メディアによる反戦報道は悲しいことに偏見に満
ちています。同様に私も偏っているかもしれませんが、それは歴史の重要な時点
で「抗議行動の不在」が存在したという事実を買収するためではありません。
 マイケル・ムーアについて言えば、彼のように、オスカー受賞の場で立ち上が
って意見を述べるような勇気のある人がもっとたくさんいればと思います。彼の
コメントは「ばかげて」などいません。むしろあのように理性から発せられる言
葉に出会うことはきわめてまれです。(ホワイトハウスにいる人たちのほとんど
はそういった言葉をもっていません。)考えることができる理性、感じることの
できる心です。「少なくとも人々は政治的に考えている」と彼が語ったように、
「彼が定めた保守政策の日程遂行の口実に3000人を犠牲にする」というブッ
シュの言い訳は実際通用しません。

 あなたの言うとおり、戦争にはさまざまな色があります。黒い人たち、茶色い
人たちに対する戦争…。それらの人々はみんな異なった人種であり異なった文化
をもっています。ホワイトハウスの悪人たちの中には、そういった人々をアメリ
カ国民への脅威とみています。私の手紙が政治演説のようになっていたらごめん
なさい。でも、私は今、打ち続く血みどろの戦争と弱者に対する帝国主義者の征
服の歴史を、平和、資源の地球的共有、そして思いやりと愛に基づいた何か豊か
で美しい歴史に変えていく重要なときだと理解することが必要だと感じているの
です。そうならなければ発展というのはありえません。
 神は40数億年かかってこの世界を創造し、目もくらむ閃光のうちに(アメリ
カは最大の核保有国であり、CTBTへの調印、査察、軍縮を拒否し、それなの
に他の国の武装解除を要求しているのです!)滅ぼしたり、あるいは戦争に引き
裂かれた世界で数百万人がゆっくりと苦しみながら死んでいくことは神の意図で
はありませんでした。あなたの祈りは精神的な恍惚という神がかった感覚のため
でなく、このことのために向けられるべきです。なぜなら私たちのだれもこのよ
うな計画をしたのではないのに、私たちがその結果を引き受けなくてはならない
のは確実だからです。戦争のたびに新しい方法で人を殺したからといって文明は
進歩したといえるのでしょうか?それは文明の進歩の証なのですか?あなたのよ
うな意見を聞くと悲しくなります。なぜなら、神は支配者というより、「不思議
の国のアリス」に登場する次第に消えて行く謎めいたチェシャー猫の最後の笑い
にだんだんと似てくるように思われるからです。
ヴァーナ

snowberrybbからヴァーナへのメッセ−ジ
(不愉快ですが、参考のために掲げます。つづりや文法も怪しく、事実は明らか
に間違っています。-訳注)

2003年4月6日
ヴァーナへ
「僕は夜眠りたいと思う。…もし政権を握っているのが民主党だったら君は一言
もいわないだろうね。…クリントンがコソボ、ボスニア、そしてイラクを攻撃し
たとき抗議した者はいなかった。(たくさんいたぞ!-訳注)そこの人々は解放
を望んでいた。…彼らは援助を必要としていた。…君は大統領が男前で脅迫的で
ない男でなかったらいやなのだろう。そして、…すまない、僕は自由がほしいの
だ…戦争にはいろいろな特色(color、背景)がある。…それは誰が大統領であ
るかによる。…そしてマイケル・ムーアについて言えば、彼は国中の恥だ。…
(後略)」


「希望の種子」37号に掲載。購読申し込みは/Fax:082-828-2603
実費で宣伝紙をお送りさせていただきます。

(転載ここまで)


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