★母と子の最後の会話

 トリスタン・アトキン大佐、31歳は、4月4日のバグダッド空港襲撃で戦死した。ア
トキン大佐がクウェートを出発する前夜、母親のルースと電話で口論をした。

「この戦争はウソだらけなの、本当は石油を奪い取るための侵略なんだから、戦場には行
かないでおくれ」

「ママ、僕はテロリストからアメリカを守るために戦うんだよ」

「息子や、おまえがどう教えられたかは知らないけど、イラクと9/11は関係ないの
よ。だから行かないで!」

「ママ、僕は自分の仕事をやり遂げに行くよ」

http://seattlepi.nwsource.com/national/117391_mourn14.html


★平気(兵器?)でウソをつく人たち

 第一次湾岸戦争の退役軍人のうち、221, 000人が医療身体障害者として病んでお
り、加えて、56, 000人が障害者登録を申請している。

 3月18日に発表された調査レポート「ウソをつく組織」では、劣化ウラン弾による感
染症が多くのイラク市民を苦しめていると報告された。この調査報告について、ブッシュ
政権は、「サダムによる虚偽のプロパガンダだ」として一蹴、無視した。

http://www.rense.com/general37/sick.htm


★あとは野となれ、山となれ

 国防省の報道官、ディビッド・ラパン中佐は、BBCのインタビューにこう答えた。

「劣化ウラン弾が健康に害を及ぼすとした1990年の研究結果は、すでに時代おくれの
調査である。最近のさまざまな研究によると、劣化ウラン弾の長期にわたる悪影響は証明
されてはいない。よってアメリカ軍は、イラクでの劣化ウラン弾破片をきれいに除去する
どんな計画もない」

http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/2946715.stm


★あるマラソン走者のためいき

 レイ・ブリストウは、元マラソン走者。彼は湾岸戦争の時、戦場ではなくサウジアラビ
アに留まっていたので、放射能被爆はないものと思っていた。

「あれから数年、走るたびに距離が短くなっていき、疲れがどんどんとたまってきたん
だ。最近では、調子のいい日でも、杖なしでは歩けないし、ちょっと長ければ車椅子に乗
って押してもらわなくちゃならない。
 この前、カナダの病院での検査してもらったら、私は劣化ウランを、年間許容量の10
0倍も被爆したという結果が出たよ」

http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/2946715.stm


★石油のための戦争ではない?

 病院から国立博物館まで略奪され尽くしたバグダッドで、米軍戦車と何百人という米兵
に守られて、無傷に残っているビルが二つだけある。それは、石油省ビルと内務省ビル
だ。

 なぜ内務省ビル?もちろんそれは、中に膨大な機密情報が蓄えられているからである。
石油省ビルは説明するまでもないだろう。イラクの最も価値ある財産、油田についての資
料の宝庫だからだ。それらを、米石油会社に引きわたすまでは、略奪者たちから守らなく
てはいけなかったのだ。

http://www.wsws.org/articles/2003/apr2003/iraq-a15_prn.shtml


★博物館の略奪を見て見ぬふりをしたわけ?

 イラク侵略が始まる前、アメリカ文化財政策委員会(ACCP)は米国防省高官と数度
の話し合いを持った。このグループは、裕福な古美術品収集家や古美術商の集まりで、ナ
チスの略奪品を収集していることでも知られている。

 かけがえのないメソポタミア美術品の国外流出は、今までサダム政権が厳しく取り締ま
ってきた。だからACCPは、イラク戦争後には、古美術品の輸出規制を緩和するように
米政府に強く働きかけてきたのである。

 ケンブリッジ大学の考古学者、カイムストン教授は、「イラクの古美術品規制法は、歴
史的財産を今日まで守ってきた。もしアメリカの古美術商たちがそれらに手を出せば、途
方もなく馬鹿げた結果を招くだろう」と警告している。

http://www.sundayherald.com/32895


★生活の戦いも、命がけ

「私たちのような、子持ちの海兵隊の妻たちは、あまりにも貧しいので、教会が配る食料
お恵みの列に並ばないと食べていけないんです」と、軍人の妻、19歳のナタリー・カス
トロは言った。

 イラクで戦っている下級兵士の税抜きの月収は、たったの800ドル(約9万6千円)
だ。「税金を引かれて、車のローンを払って、保険と医療費を出してしまうと、もうあと
には何も残らないんです」とナタリーは嘆いた。

http://www.smh.com.au/articles/2003/04/13/1050172477656.html


★レーガン・ジュニアも怒る

「ブッシュ政権の人たちは、僕の父のことを引き合いに出す権利はないよ。今彼らがやっ
ていることは、ひどく好戦的だし、あまりにも拡大主義だし、めちゃくちゃ秘密主義だ。
ただもう腐りきってるよ。僕は彼らを信用なんかしていないんだ」

http://www.salon.com/news/feature/2003/04/14/ron_reagan/index_np.html


★この番組は、アメリカ軍の提供でお送りしました

 民間放送を爆撃するのは、明らかにジュネーブ協定違反なのだが、イラクの放送施設を
破壊したおかげで、アメリカ軍はテレビ放送を独占することになった。

 イラク国民に自由な報道を味わってもらうために、米軍はアメリカのメジャーテレビ
局、NBC・ABC・CBS・PBSからニュース番組を買い取り放送することが決まっ
た。

 CBSニュース局長のアンドリュー・ヘイワードは、最初は米軍がスポンサーである放
送に自局番組を提供するのを渋っていたが、説得された後に、「まあこれは、愛国的な行
いだからね」と言った。

 ホワイトハウスのフレイシャー報道官は、「イラクで放送される番組は、米国防省とイ
ギリス軍で選んで決める。イラクの人々は、ブッシュ大統領のメッセージを歓迎するだろ
う」と発表した。

http://www.wsws.org/articles/2003/apr2003/med-a15.shtml


★いちばん大切なのは・・・

            ベッテホ・パッサラクワ(イラク・ピースチーム)

 アメリカ軍は、バグダッドの町のいたるところに検問所を構築した。私たちはアメリカ
兵のそばに行くときには、神経をぴりぴりと尖らせた。ナップサックや手荷物を持って米
兵に近寄ると、自爆テロと間違われて射殺される恐れがあるからだ。ここバグダッドは、
急にパレスチナに似てきた。

 午後は仲良くなったカリード親子と一緒に病院へ子供たちの見舞いに行った。病室で私
は、子供たちに何の希望も与えることができないので、つい泣いてしまった。カリード
は、イラクが置かれている事態について、こう言った。

「私はブッシュがイラクの石油欲しさに攻め入ってきたことを知っています。石油につい
てですが、ブッシュに全部あげてもかまわないと今では思っています。いちばん大切なの
は、モノの豊かさではなくて、ハートの中に愛を感じながら、家族や友人たちと共に生き
ることなんですから」

http://electronicIraq.net/news/655.shtml

                 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バグダッドより愛をこめて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 イラク・ピースチームは戦争中もずうっとバグダッドに滞在し、市民と共に爆撃を
体験した。今もバグダッドにいる3人の女性からの便りを紹介したい。
(パンタ笛吹) 


★この悲しみは消えない
               キャシー・ケリー(4月10日)

 朝早くから、ウム・ザニーブはロビーに座り、戦車隊が大通りを行軍していくのを
静かに見つめていた。

 「とても悲しい。私の国にこんなことが起ころうなんて、考えたこともなかったの
に。この悲しみはいつまでたっても消えないでしょうね・・・」彼女の目からは、涙
があふれ続けていた。

 午後、私たちが米軍戦車の近くで平和への祈りを捧げていたら、二人のアメリカ兵
が話しかけてきた。二人とも、自分たちは人を殺したくはないという。

 若い方の兵士は、「ボクは女房と子供を食べさせなくちゃあいけなかったし、大学
を卒業するお金もなくなったから、他に手だてもなくて軍隊に入ったんだ」と言っ
た。

 彼は、最前線ではなくて後方支援にまわされてホッとしたそうだ。彼は誰も殺して
はいないが、他の米兵たちが市民の乗った車を狙撃して、中に乗っていた親子のうち
両親を即死させたのを見たと、こう付け加えた。

「あの時の兵士たちは、親子の乗った車のタイヤを撃つだけでもよかったんだ。でも
兵士の中には、ただ殺したがっているやつらもいるからね」


★占領軍がやってきた
                シンシア・バナース(4月10日)

 3週間にわたる容赦のない爆撃が終わり、最新モデルの高級戦車がバグダッドの町
にやってきた。私たちピースチームは、宿舎の2階に集まって、ベランダからいくつ
かの平和の旗をおろした。

 その旗には、「戦争は罪のない人々を殺す」「いのちは尊いもの」「平和への勇気
を」などと描かれており、その下に、この町で仲良くなったイラク人たちの顔写真
と、カリフォルニアの小学生たちが折ってくれた千羽鶴がつりさげられている。

 宿舎の近くの広場で、アメリカ軍兵士がサダムの銅像を引き倒すのを手伝ってい
る。それを見て、モスクワではスターリンの銅像を何千人ものロシア人が、外国の軍
隊の手を借りずに引き倒したのを思い出した。

 爆撃はその夜も続いた。 私の母国アメリカが、ナチス・ドイツと同じように侵略
し占領する国になりはててしまったと思うと、悲しくてならない。
 今日という日は、私の国アメリカにとって、「恥ずべき日」として歴史に残るだろう。


★墓穴を掘るナースたち
                  キャシー・ブリーン(4月13日)

 昨日、今日と、略奪でめちゃくちゃになっている市内を廻ってみた。焼けただれた
車があちこちにちらばり、いくつかのビルはまだ燃え続けていた。道ばたでは、銃が
なんと3ドル(約360円)の安さで買えるのだ。

 パトカーや救急車までが盗まれてしまい、病院も略奪のせいで、ほとんど機能して
いない。怪我人やひん死の病人たちでさえも、玄関払いをくらっている。道ばたに5
人の死体が転がっているのを見たと、知人は言った。

 アル・モンスール小児科病院の前庭では、看護婦が墓穴を掘っている。看護婦たち
には、子供たちの死体を墓場まで運んでいく手だてがないのだ。

 バグダッド・バレー音楽学校もまた略奪された。教師は米兵に学校を守ってくれと
何度も陳情に行ったが、米兵は聞く耳を持たず、結局、銃を手にした群衆がすべてを
奪い去っていった。

 荒れ果てた教室を歩いていたとき、廊下の向こうからピアノの音が聞こえてきた。
重すぎて運べなかったのだろうか、傷ついたピアノの前で、音楽教師のマジードが立
ったまま、呆然としてつま弾いていた。

 私が壊れた椅子を見つけて差し出すと、マジードは黙って座り、魂を震わせるよう
な悲嘆のメロディーを弾き始めた。そして彼は、いつまでもいつまでも、深い嘆きの
調べを弾き続けた。

 宿舎に帰る途中、友人のアマルの家の前を通った。部屋という部屋が美しい芸術品
だったこの家は、爆撃で見るも無惨に穴だらけになってしまった。アマルと共に、何
度楽しい時間をこの家ですごしたことだろう。この1月には、私の誕生日をこの家で
祝ってくれたのに・・・

 なぜこんなひどいことが起こったのか、どうしてこんな悲劇が起きえたのか?私た
ちには分からない。このやさしくて、面倒見が良くて、誇り高いバグダッドの人たち
が、どうしてここまで無惨に引き裂かれなくてはならなかったのかと・・・。

 
★もう踊れないの?
              キャシー・ケリー(4月15日)

 今日、アル・キンジー病院にジャミラ・アッバスを訪ねていった。ジャミラの12
歳の甥、アリ・イスマエルは、爆撃で両腕を失い、身体中火傷をして病室に寝込んで
いる。

 今日、アリが目を覚まし、泣きながらジャミラに聞いたそうだ。「ボクはこんな体
のままで、ずうっと生きていかなくちゃあならないの?」と。

 ジャミラは今となってはアリの一番近い家族になってしまった。だから彼女がアリ
に、「おまえのお父さんもお母さんも、兄さんも姉さんも、みんなあの爆撃で死んだ
んだよ」と伝えなくてはいけないのだ。

 担当医のドクター・ハミードは、「アリが快復する見通しは、明るいとはいえな
い。敗血症で身体中が感染しはじめているからね。もう手の施しようもないだろう」
と教えてくれた。

 すでに25年間、戦争状態の中で治療を続けてきたというドクター・ハミードは、
別れる前にこう言った。

「湾岸戦争の時には、それこそ多くの人々が死んだよ。私にとっては異常な悲惨さが
もう日常になってしまっていてね。苦しみが心の底まで染みついてしまった。だか
ら、もしあなたが今、私をアメリカに連れていってダンスパーティーに招待してくれ
ても、私には断ることしかできない」

 ブッシュ大統領は、イラクの人々が踊りと花で米兵を歓迎すると、本気で思ってい
るらしいが、実際のバグダッドではその反対のことが起こっている。もしこの現実を
歌にするなら、私はアイルランドのフォークソング、「ジョニーはどこにいった」を
歌うだろう。

 この歌は、戦争で腕と足と目を失ったジョニーを抱きかかえ、嘆き悲しむ妻の気持
ちを歌ったものだ。

  いつも走っていたあなたの足はどこへいったの?
  あなたはもう、踊れなくなってしまったの?
  腕もないの?足もないの?
  お椀を前において、物乞いをするしかないの?

              (抄訳・パンタ笛吹・TUP)

http://electroniciraq.net/news/iraqdiaries.shtml

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